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Poison of Malice

December, 2018 / MAU VCD / Writing Space Design Class

SchoolTypeface

武蔵野美術大学3年生の授業、後期ライティングスペースの授業作品の一部として可読性の悪さをコンセプトにした書体を制作しました。前期の “A History and Typeface of William Addison Dwiggins” と違い、後期のライティングスペースデザインでは4、5人でのグループで進めていきます。授業のテーマは「地球をつくる」。これは、ここ何年にもわたって変わらないテーマとなっています。私たちは、「毒の惑星」と題し、「毒」をテーマに調査と話し合いを重ねていきました。

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最終的に私たちは毒を4つの側面から捉え直し、そのうちの一つ「人の悪意」に着目し、「悪意を持って展示を見る人に5感を通して害を与える」作品を制作することにしました。

Poison of Maliceで制作したグリフ一覧

その中で私が制作したものの1つがこの “Poison of Malice” です。Frutigerなどの可読性に配慮した書体の真逆をいく小サイズで全然読めないような書体を制作しようと考え、以下のポイントに着目しました。

・グリフはばを全体的に狭く、均一に(文字特有の幅を持たせず、画一的に)
・ヘアラインを超極端に細く
・キャップハイト、アセンダに対してxハイトを低く、ディセンダを長く設定
・短い期間での制作だったのでコンポーネントを最大限活用して効率化
・以上の読みにくさを突きつめつつも、見た目の美しさを損なわないこと

これらの点に留意して、展示パネルで使用するグリフ数のみ(21文字)制作しました。作った当初は「うわ、読みづらい!」という反応で不人気になることを予想していましたが、いざ展示したときは友人や先生方にも意外にも好評で、小サイズではもちろん使えないが見出しなら全然使える、使ってみたいというポジティブな答えを頂くことができました。そのため、最初は授業のみで使う書体でこれ以上の拡張は考えていませんでしたが、時間があればそれなりに使えるように調整し拡張しようかと考えています。